Wonderful DaysⅠ
家を出た私は、ちょっと小走り気味に学校に向かう。
私が通っている学校で遅刻者は一週間のトイレ掃除が待っている。
「急がなきゃ」
急いでいるのは私の周りに誰も生徒が歩いていないから。
いつもなら同じ制服を着た生徒が歩いている姿を見るのに。
私の方向音痴を見越してマーク兄さんは、修さんの自宅から徒歩15分の場所にある女子高を選んでくれた。
この高校を選んだ理由・・・それは
修さんの家から高校まで一直線なのだ。
徒歩15分なんて歩かなくても、もっと近くに高校はあった。
マーク兄さんなら近くを選んでくれると思っていたのに選ばなかったのは、そこが共学で不良高だったから。
私が小走りしている理由のもう一つはこれ。
この制服は、かなり目立つ。
目立ちたくないけど、こればかりはどうしようもなくて。
遅刻ギリギリになると、ここら辺はその不良高の生徒で溢れ返るからそろそろダッシュで走り抜けようと思っていたのに・・・
遅かった───