Wonderful DaysⅠ


どうすればいいの!?


「……あー……」


「あの……?」


重盛さんに尋ねられても「あー」以降の言葉が続かない私。


頭が働かないのは、頭痛だけのせいだけじゃないと思うけど……

上手く伝える方法が思いつかず、重盛さんにぺこりと頭を下げて車の外に出てみる。


───さ、寒い……寒いよっ!


寝起きで余計寒く感じるのか、頭も痛いけどコートを着ているのに体の震えが止まらない。


「だ、大丈夫ですか?!」


びっくりするくらい震えている私を見て、慌てる重盛さん。

「大丈夫か」と聞かれて頷く事も出来ないなんて。

まるで無視しているような態度を申し訳なく思いながら、魁さんの姿を探そうと頭を動かした瞬間、ぐらりと揺らぐ視界。


───あれ?



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