Wonderful DaysⅠ


笑顔の魁さんから、改めて薬指にはめてもらった指輪へと視線を向ければ……

確かに、到底オモチャとは思えないような輝きを放って、そこに存在していた。


───本物だったんだ……


マジマジと指輪を見ていれば、隣の魁さんからはクスクスと笑う声が聞こえる。


「だから、お前は正式な俺の婚約者なの。わかった?」


「は、はい……」


私が魁さんの“正式な婚約者”


今まで、子供の口約束だと思っていたから“ゆう君”が私を迎えに来てくれると言ってくれたのも半信半疑だった。

成長した私に幻滅して「やっぱりやめた」って言われるかもしれないと思っていたし。


でも、私の予想とは裏腹に、当の魁さんの気持ちは変わっていないらしく……

魁さんの口から改めて聞かされると、一気に実感がわいて恥ずかしさが込み上げてきた。


婚約者って事は……私、魁さんと結婚するんだよね?



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