Wonderful DaysⅠ



「……っ……」


何で。

そう聞き返そうと口を開きかけたが


「この条件が呑めなければ、この話は無しだ」


「……分かりました」


有無を言わせないその物言いに、了承するしかなかった。


その後……


「父上には、俺の方から話しをしよう」


そう言って父さんに連絡を取り終えると


「この先も、長い付き合いになるといいな」


にやりと含みのある笑みを浮かべて、手を差し出してくる。


「……………………」


“なるといいな”

この人……

俺が、出された条件をクリア出来ないと思っているに違いない。


───絶対に、マリアと結婚してやる!!


そう固く心に誓って、マーク・ウィンザーの手を握り締めた。


< 649 / 757 >

この作品をシェア

pagetop