Wonderful DaysⅠ
「……っ……」
何で。
そう聞き返そうと口を開きかけたが
「この条件が呑めなければ、この話は無しだ」
「……分かりました」
有無を言わせないその物言いに、了承するしかなかった。
その後……
「父上には、俺の方から話しをしよう」
そう言って父さんに連絡を取り終えると
「この先も、長い付き合いになるといいな」
にやりと含みのある笑みを浮かべて、手を差し出してくる。
「……………………」
“なるといいな”
この人……
俺が、出された条件をクリア出来ないと思っているに違いない。
───絶対に、マリアと結婚してやる!!
そう固く心に誓って、マーク・ウィンザーの手を握り締めた。