冷たいあなたは救世主


翼さんの家に遊びに行った日のこと。


そう言われたとき、私は頭が真っ白になった。


こんなとき、咄嗟に出てきたのは、涙ではなく笑顔だった。


ただ、

「泣くヤツは嫌い」

という翼さんの言葉と、

『嫌われたくない』

という必死な想いが、私の真っ白な脳内を埋め尽くしていた。


だから私は笑って、

「分かりました。」

とだけ言った。




< 18 / 311 >

この作品をシェア

pagetop