冷たいあなたは救世主


康くんから暴力を受けていたとき。


怖くて、声も出なかった。


大声を出すと、お腹を思いっきり蹴りつけられる。


余計に殴られる。蹴られる。


…痛みが増す。



それを、脳が覚えているせいか、私は声を出すことができないのだ。



男は、私の腕を掴んで、私を立たせた。


力が抜けきってしまった私を立たせるのは、きっと簡単だったはず…。





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