冷たいあなたは救世主
○ お別れ
「…小宵。」
残業していると、直哉くんが私のデスクに来た。
他の人はもう帰ってしまっていて、私以外に誰も残っていなかった。
「どうしたの?
まだ時間かかりそうだから、先帰っていいよ?」
「…お前さ、俺のこと好きか?」
「…え?」
突然そう尋ねられ、私はドキッとした。
「どうしたの? 急に…」
「お前さ、雪野さんと付き合ってすぐ俺と付き合っただろ?
…雪野さんとは遊びで付き合ってたのか?」
「そんなこと…ないよ。。」
雪野さんのことは、できれば思い出したくない…。