冷たいあなたは救世主
「また電車乗るけど…平気か?」
「あ、はい。」
雪野さんに心配され、私はかなり嬉しくなった。
変な声にならなかったかと、そればかりが気になった。
「ホテルに着いたら荷物置いて。
それから薬局寄って、コンビニでコピーしてから昼飯食うから。」
「薬局と…コピー…?」
私は首をかしげた。
「お前なぁ…
酔い止めも書類も忘れたのはお前だろ?」
軽く、雪野さんに睨まれる。
そうだ…。
迷惑かけてるのは私なのに…
なにトンチンカンなこと言ってるんだろう、私…。
そう思ってるうちに、私の頭は徐々にクリアになってきた。
今まで寝ぼけていた私が恥ずかしい…。