冷たいあなたは救世主
アキとはしばらく高校時代の話をしていた。
公園のベンチに腰かけて高校時代を思い出す。
…いいなぁ。
できることなら…戻りたい。
あの頃に…。
どうしてこうなっちゃんだろう…。
私は泣きたい気持ちを押さえて、アキに用件を聞いた。
「で、どうしたの?
急に」
『そうそう、それがさ、瀬田くんって…覚えてる?』
「瀬田くんって…高校のとき一緒だった?」
『そうそう、瀬田康(やすし)くん!』
「で、瀬田くんが?」
『その瀬田くんが、東京行くから…小宵に会いたいって。』
「え?そうなの?」