その一枚がくれたのは、勇気と恋でした
彼の誘いに甘えるような形として、私は昼休みに写真部の部室で昼食をとるようになった。

午前中最後の授業が終わり一目散に彼が教室を出ていくのを見届けてから、私は後を追うようにしてゆっくりと部室へと足を進める。


「コンコン」


部室のドアが開いていたので自分でノックする音を口にしたが、さすがに恥ずかしくなり思わず小さく笑ってしまった。


「どうぞ」


彼は前に置いてある椅子を私に差し出しながら、少し大きめの声で返事をした。
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