魅惑のハニーリップ~危険な冒険編~
「遥…ここ、ただのキャバクラだと思ってない?」

「え……だってそうでしょ?」


「違うよ!よくここ見て?“セクキャバ”って書いてあるでしょ?!」


千秋が名刺のお店のところを指差して、そう力説する。


確かに。

名刺には“セクキャバ『アモーレ』”って…お店の名前が書いてあった。


「“セクキャバ”?…“キャバクラ”とは違うの?」

「違うよ!」

「え!どう違うの?!」


キョトンとしてそう聞く私に、千秋が一瞬言葉に詰まる。

そして、私の耳元に顔を寄せて……


「セクキャバは、セクシーキャバクラの略で、…お触りOKなお店。」

「えぇ~!」

「お店にもよるらしいけど、女の子とお客さんがキスしたりするらしいよ。」

「えぇぇ~~~~!!!」


ショックすぎて……

気が遠のきそうになった。


聖二さんが、お店の女の子たちとキスしたり体を触ったり……

イチャイチャしてたのかって思ったら、怒りや悲しみやいろんな感情が入り混じって、どうにかなりそう。


あっ!!だから……


だから聖二さん、今朝私が名刺を見せたとき、あんなに慌ててたんだ!!

“セクキャバ”だから、『初めて行った』って言ったんだ!!


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