小悪魔な彼
 
「好きだから、触れていたい。
 好きだから、抱きしめたい。

 好きだから……キスしたいんです」


見つめる瞳には、逸らさせない魔力がある。

心臓が、外から聞こえてくるほどドキドキと高鳴っていた。


「香澄先輩は違いますか?

 俺に触れたいと思いませんか?
 俺に抱き着きたいと思いませんか?

 俺にキスしたいと思いませんか?」


「そ……れは……」


熱が上昇しすぎて、何も考えられない。
 
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