小悪魔な彼
 
は…葉っぱって………

あたしってば、何勝手に一人で勘違いしてっ……


近づいてきた颯太に、キスされるかと思ってた。
そして覚悟して、目を閉じていた。


「どうかしました?」

「なっ、なんでもないよっ!」


覗き込んでくる颯太から、慌てて目を逸らすと、ひょいとずれて先を歩いた。


今の顔、絶対に見られたくない。
だってあたし、今茹でタコみたいな顔になってるもん……。
 
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