小悪魔な彼
 
「香澄先輩っ……」
「……」


「香澄っ!!」

「!!」


今度はふいに後ろへと体を引っ張られた。



だけどそれと同時に、目の前を横切る車。



「ほんとにもう……あなたは危なっかしいんだから……」

「……」



頭上から、呆れた颯太の声が聞こえる。


もう……

あたしの心臓はわけが分からない。
 
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