小悪魔な彼
「うん。そうしよう」
「でも、一緒に帰りましょうね」
「うん」
バカップルと思われてもいい。
今はまだ、出来るだけ長く一緒にいたいんだ。
「颯太のメガネ姿……好きだよ」
ずっと照れくさくて言えなかった言葉を、今ようやく口にできた。
「今さらですか」
「だって、恥ずかしくて言えなかったんだもん」
「分かってます」
本当に、どっちが年上なんだか分からなくなる。
颯太はいつも、あたしの天邪鬼の部分もくみ取ってくれるから。