小悪魔な彼
もう少しだけ暗くなったところで、園内を回って歩くことにした。
手をしっかりと握って、クリスマスイルミネーションというものを楽しむ。
「あたし……こんなに綺麗なイルミネーション見たの初めて……」
今までだって、家族や友達と、イルミネーションを見たことはあった。
だけどこんなにも感動したことはない。
それはやっぱり……
「颯太が隣にいるからだね」
「香澄……」
好きな人と一緒に見るイルミネーションほど、綺麗に見えるものはない。