小悪魔な彼
 
「俺も、生まれて初めて、イルミネーションが綺麗なものだと思いました」
「なんだか、あたしと響きが違うね」
「今までイルミネーションなんて、人工的な光にしか思っていませんでしたから」
「颯太らしい」


夢も何もない。

だからこそ、今あたしと見るものが、綺麗と思ってくれることが嬉しかった。



「颯太、あたし幸せだよ」



心から、そう思った。
 
 
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