小悪魔な彼


「なんで葵ちゃんが?
 葵ちゃんもこっちに帰ってくるの?」

「あいつは、ただの東京観光。
 冬休みの間、こっちに遊びに来させろって」

「そうなんだ」


葵ちゃんは、あたしよりも1歳年下だけど、それこそいつも一緒に遊んでた。

猛にぃは苦手だったけど、葵ちゃんのことは大好き。



「お、来た」

「猛ー!」



改札の向こうから、手を振る一人の影。

その姿を見て、一瞬驚愕した。
 
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