小悪魔な彼
そのまま颯太に電話してみたけど、あたしが想像した通り、最初いい返事はしない。
「お願い。
葵ちゃんの可愛い頼みだからさ。
せっかくこっちに来てるから、思い出くらい作ってあげようと思って……」
《……香澄がそこまで言うなら仕方ないですね。
分かりました》
「ありがとう!」
なんとか説得して、颯太も一緒に来てくれることになった。
猛にぃがいるのは仕方がない。
明日1日だけは、葵ちゃんのために楽しく過ごそう。
そう決心して、眠りについた。