小悪魔な彼
 
「へー、わりとしっかりしてんだな」


中へ入って少し進むと、それは少し恐怖を感じるものだった。

ゲームといっても、本格的に作られた迷路。
話に聞くと、1時間以上、出られない人もざらにいるらしい。


「っつーかさぁ……」
「きゃっ……」


猛にぃの一歩後ろを歩いていると、突然腕を引っ張られた。


「これ、カップル限定だろ?
 もっとカップルらしくしろよな」

「なっ……だって別に、誰も見てないじゃ……」

「ほら」


猛にぃが、顎でクイと示す。

その先には、カメラがあった。
 
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