小悪魔な彼
 
どうしよう……
死ぬまで出られなかったら……。


たかだかゲームで、そんなことまで思う。

必死に走って、人を探した。

誰でもいいから、一緒に歩いて!!


「……嘘っ…」


だけど、走った先は行き止まり。

だいぶ一本道を歩いてきたつもりだったのに、結局それはただのハズレの道だった。



「もう……ヤダッ……。
 颯太ぁっ……」



ザッ……!!



「!!」



急に壁の上から飛び降りてくる人影。

驚いて顔を上げた先には……



「お呼びですか? 姫」




ナイトのように現れた、颯太だった。
 
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