小悪魔な彼
 
「香澄!!」


夜道を歩いていると、後ろから誰かに呼ばれた。

振り返った先にいた人物を見て、驚いた。


「颯太!!
 え?なんで?」

「よかった……
 なんともない?」

「え?なにが?」


颯太はあたしを心配しているようで、少し不安になりながら顔を覗き込む。

だけどあたしのポカンとした表情を見て、安堵のため息を漏らした。
 
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