小悪魔な彼

「だからごめん。
 やっぱりあたし、峰岸くんとは付き合え……」

「それは、三浦先生が年上だから好きになったんですか?」

「え?」


言葉をさえぎって、心を射抜くような声。


「三浦先生が、年下でも好きになったんですか?」

「……そ、れは……」


三浦先生が年下だったら、とか、そんなこと考えたことない。

考える必要もなかったから……。


「俺が香澄先輩よりも年上だったら、好きになってくれてました?」

「そんなの……考えたって仕方ないじゃんっ」

「仕方なくありません。
 年上、年下だけのくくりで、好き嫌いを決められたら、俺だって納得できないですから」
 
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