小悪魔な彼
 
お互いに引き寄せられるようにキスを交わした。


誰もいない神社の裏。

静かで…風の音しか聞こえなくて……
この世にあたしたちしかいないようにさえ感じた。


「……んっ…」


重ねるだけのキスは、それだけじゃ満足しなくて、唇を割って侵入してくる舌。

それに応えるように、自分のものを絡ませた。


風の音とともに混ざる、自分たちの吐息。

それが妙に自分をおかしくさせた。
 
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