小悪魔な彼
「家、帰れば?」
「え、今来たのに?」
「そう」
「大丈夫。そこまで悪くないし。
とりあえず、授業受けるよ」
「ならいいけど……」
結局、あたしはだるい体のまま、授業を受けることにした。
だけど、次第に強くなっていく
頭に響くガンガンとした感じ。
先生の言葉が耳触り。
黒板をうつすのにいっぱいいっぱい。
理解なんて到底無理。
結局あたしは……
「ごめん。ちょっと保健室行ってくるわ」
朱里に一言言って、4時間目前に保健室に行くことにした。
「失礼しますー」
保健室に入ると、保健室の先生が一人。
体調の状況を話して、そのままベッドで横にならせてもらった。
静かな保健室。
次第にやってくる眠気。
思えば、峰岸くんや三浦先生のことを考えすぎて、あまりよく眠れなかったもんな……。
頭をからっぽにして閉じるまぶたに、
いつの間にかあたしの意識は途絶えていた。