小悪魔な彼
最終章 大好き
「……よ…」
「猛…にぃ……」
学校が始まって、1週間経ったとき、帰路につくと猛にぃが家の前で立っていた。
その姿を見て、すぐに構えてしまう。
「これ。
葵から預かってきたんだ」
「え……?」
猛にぃは、一枚の封筒をヒラヒラさせた。
あたしは警戒しながらも、その封筒を受け取る。
封はもとから閉ざされていなくて、その場で中の手紙を取り出した。
そこには、かわいらしい字で葵ちゃんからの言葉がつづってあった。