きょうもこたえはおしえません

情けなくも悲鳴を上げる黒服男たちに、次々と襲いかかる悪魔の鉄槌。

四肢を潰し首を千切って、そうして残った胴体の中心。


その心臓へと牙が向く。


ぷちゅ、と音をたてて喰らう悪魔に、ごくん、と喉を通る心臓。口端から滴る鮮血は『死』をより鮮明に語っていた。


「はあーい、第二もーんっ。残虐非道ってえ何かわかるぅーっ?」

『Thisッ……』


「正解はあっ、俺様のことだよおおおおおおおおおうううッッ!!」


腕を回し顔面へと拳をめり込ませる。鼻筋が折れようと気にせず、むしろ更に顔を執拗に殴る悪魔。

爪先で鳩尾を蹴り、鋭い牙で内蔵を抉り、剥き出しの肉をさらに切り裂く長い爪。


嗚呼まさに、残虐非道である。
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