チカイ×ヤクソク
沼みたいに引きずり込まれる。

そこにはまっちゃいけない。

光が

光が 
 
欲しい。








『…あ』







急にあっさの笑顔が浮かんだ。

---あれは、光だ。

あの笑顔が 欲しい。

俺のそばで微笑んで欲しい。

この沼から出して欲しい。

なぁ…頼む…今…

          



 


          笑って








その瞬間、俺にまとわり付く

汚れた感情が身体から抜けるのが分かった。

少し先に、俺の望んでいるものが 見えた。


『…あっさ』

『コウ…今取り込み中かな?ごめんね、急に』

『いや…別に』

『ならいいけど…大丈夫?
 …支えになりたいんだけど…することある?』




なんて奴なんだろうか。

急に世界が明るくなった。

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