チカイ×ヤクソク
全てが整った顔立ちは

どこかで見た事のある緑の瞳は

『市原…光?』

『…え?俺のこと、知ってんの?』

----オオキクナッタラ----

『コウでしょう?アタシのこと、覚えてない?』

『わりィ…顔覚えるの苦手なんだけど』

----アッサノコト----

『あたし、東大寺梓。あっさだよ』

『…あっさ???』

----ムカエニイク----

『なあんて、覚えてないよねッ
 アタシもあいまいだし…』

『うん…ごめんな』

『い-のッってかありがとね』

そういってあたしはその場を去った。

たった5分のやり取りが

あたしにとってとても

長い

長い

長い

時間となった。

まるで

時間が戻って

夢の中にいるような…。

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