The side of Paradise ”最後に奪う者”
「ああ、とっておくんですね」
涼が睨んでいる。
「もう大丈夫だから。
ありがとう」
秘書たちを追い出して成介を一瞥した。
「おまえも」
「ああ、そうですね。
ゆっくり見てください」
「成介」
「大丈夫です。
そのブランドは高級誌にしか広告を載せませんから、そんなに流通しません。
安心してください」
部屋を出て自分の席につく。
「実は、もう一冊あるんですね~。
みんな、見る?」
成介は改めてページを開いた。