The side of Paradise ”最後に奪う者”
蘇るのだ。
まぶたの裏に。
あの瞳とくちびると肢体。
そして感触が。
合わせたくちびると、なぜた肌の柔らかさ。
涼は何杯目かわからないグラスを空けた。
いかれている。
そう思った。
酔いつぶれるようにしてベッドに横になると、決まって夢に見る。
夢に出てくる綺樹はいつでも甘えてくる。
首に腕を回され、肩に頭を載せてくる。
足を絡めて、満足そうにため息をつく。