The side of Paradise ”最後に奪う者”
「暴言もそこまで行くと、笑える」
「暴言なんかじゃありません。
提案です」
成介は真面目腐って言うと、出て行った。
なるほど。
あの男はそうさせたくて、この予定の立て方か。
涼は予定表を机に投げた。
ならば載ってやる。
格好つけていられるほど、こちらも気持ちに余裕があるわけじゃない。
それに。
もう決めたのだ。
どんな卑劣な手段を使ってでも、取り戻す。
彼女を泣かせるようなことになったって。
涼は時計に目を走らせて時差を計算すると、携帯を手に取った。