The side of Paradise ”最後に奪う者”

その後、遊び場で顔を合わせることが2・3度重なって親しくなっていった。

薬指に指輪をした時、一時だけ大人しくなったが、さらに遊び方が激しくなったのに、また噂で妻のことを知った。

政略結婚でスペインの大貴族の当主。

ダバリードで働いたこともあり、世界の大学ランキングで上位校をスキップで出た才女。

なんで世界まで出てきたのかは、それでわかった。

日本の社交の場に一度も出てこないので、お高く留まった気取った女なんだと勝手にイメージをしていた。

当時は、夫婦仲が良くないことも聞いたことがあったし、涼が愛人宅に入り浸りなのを知っていた。

印象が変わったのは瞬が仲間を呼び集め、数人の女を用意してガーデンパーティを開いたときだった。
< 470 / 819 >

この作品をシェア

pagetop