The side of Paradise ”最後に奪う者”
「今度、みんなで見に行くか」
「そうだな、店か?」
「商売女じゃない」
即効の吐き捨てるような口調だった。
涼にしてはかなり珍しかった。
何かの片鱗に触れたのか。
「あ、そういえば。
後輩に、結婚前に女と一緒に住んでいたと聞いたぞ。
その女か」
違う仲間が言った。
「あんまり、だんまりを決め込むなよ」
瞬が茶化した。
「ああ、そうだよ」
投げやりに答えが返って来る。
瞬はそこでまた爆弾を投げ込んだ。