The side of Paradise ”最後に奪う者”
「じゃ、言うしかないですね。
全然迷惑じゃありません。
棚からぼたもちな状況で、このまま繋ぎとめられないかと思案中です、と」
「あの忠誠心がなければな」
涼は苦く言うと車へと行ってしまった。
成介はエンジンの音を響かせて出て行く車を見送った。
やっぱりそういう気持ちもあったか。
ならば策が練りやすい。
成介は少し笑いを浮かべると、自分の車に乗り込んだ。