少女の亡霊を救え【完】
11
「彩花を、そういう事に使わないで! 貴女だって、本当は復讐なんて望んでないでしょ? 今さらそんな事して何になるの? お願いだからやめて……」
私は、ぽろぽろ涙を零しながら訴えてみる。
(彩花をのまれたままにするもんか!)
「彩花! 聞こえたら返事して! 私の元に戻ってきて!」
私は、叫んだ。
「荒治療だが、やむを得ないな……」
御手洗は、再びお経をあげ始める。
『あうっ ううっ うう…っ くっ 苦しい…っ』
耳を塞いで、御手洗の腕から離れて、床に転がって、身悶える。
それでも、御手洗はお経を止めようとはしない。
『ああっ うう…うー! 苦しい…』
転げ回り、身悶えていたが、やがて、涙を流しながら、途切れ途切れに、話し始める。
『ご、ごめんなさい……。私は、ただ……謝って欲しかった』
祐美が話してる間も、御手洗は、ひたすら、お経を、あげ続ける。
「謝ったら、許すつもりだった?」
私の問い掛けに、祐美は、静かに頷いた。
「ずっと待っても、誰も来なくて、亡くなってから、こうして出る様になったのね?」
『そのうち、憎しみだけが残って、逝くにも逝けなくなってしまった。だけど、話して少し楽になってきた…』
泣き疲れた様子で、そう話した。
「そう。良かったね。だったら、その子から出てもらえる?」
出来るだけ優しい口調で、私は、祐美を宥めた。
『もう少ししたら出るわ』
気のせいか、少し落ち着いたように見えた。
「気持ちが楽になったら、貴女は、きちんとあの世に逝って?」
私は、ぽろぽろ涙を零しながら訴えてみる。
(彩花をのまれたままにするもんか!)
「彩花! 聞こえたら返事して! 私の元に戻ってきて!」
私は、叫んだ。
「荒治療だが、やむを得ないな……」
御手洗は、再びお経をあげ始める。
『あうっ ううっ うう…っ くっ 苦しい…っ』
耳を塞いで、御手洗の腕から離れて、床に転がって、身悶える。
それでも、御手洗はお経を止めようとはしない。
『ああっ うう…うー! 苦しい…』
転げ回り、身悶えていたが、やがて、涙を流しながら、途切れ途切れに、話し始める。
『ご、ごめんなさい……。私は、ただ……謝って欲しかった』
祐美が話してる間も、御手洗は、ひたすら、お経を、あげ続ける。
「謝ったら、許すつもりだった?」
私の問い掛けに、祐美は、静かに頷いた。
「ずっと待っても、誰も来なくて、亡くなってから、こうして出る様になったのね?」
『そのうち、憎しみだけが残って、逝くにも逝けなくなってしまった。だけど、話して少し楽になってきた…』
泣き疲れた様子で、そう話した。
「そう。良かったね。だったら、その子から出てもらえる?」
出来るだけ優しい口調で、私は、祐美を宥めた。
『もう少ししたら出るわ』
気のせいか、少し落ち着いたように見えた。
「気持ちが楽になったら、貴女は、きちんとあの世に逝って?」