少女の亡霊を救え【完】
22
御手洗は、肩をすくめてみせる。
「だよね。同姓同名もいるよね……」
私は溜息をついた。
「本人が無理でも、先生に聞くとか?」
普段はあまりこういう話に乗らない彩花が珍しく、話に食い付いてきた。
「早くしないと、いつまでも、祐美さんも成仏出来ないし、私も嫌だから」
「あ、そうね。けど、先生になんて聞く? 教育実習生は、何処の学校出身ですかって?」
私はうーんとうなる。
「それしか方法ないよ。でも、最悪、先生がダメなら本人にさりげなく聞くしかなくない?」
彩花はやる気だ。
「怪しまれない?」
私にしては珍しく慎重になる。
「話をしていたら、ほら、教育実習生が、そろそろ帰るよ。急ごう?」
御手洗に促され、私達は、帰り支度をして教室から出た。
丁度、教室から職員室が見えるのだ。
「あら、まだ残って勉強していたの?」
笑顔で私達の所に真美が来た。
「はい、そうなんです。ちょうど今、帰るところです」
私は二人に横目で目配せする。
(タイミング悪いけど、やむを得ないわ
「先生って呼んでも良いですか?」
彩花が無難な質問をした。
「先生って、まだ教育実習生だから、篠原さんで良いよ」
「篠原さんって、中学はどこだったんですか?」
彩花は、いきなり本題に入った。
「ちょっと、彩花! 何を聞いてるのよ!」
「だよね。同姓同名もいるよね……」
私は溜息をついた。
「本人が無理でも、先生に聞くとか?」
普段はあまりこういう話に乗らない彩花が珍しく、話に食い付いてきた。
「早くしないと、いつまでも、祐美さんも成仏出来ないし、私も嫌だから」
「あ、そうね。けど、先生になんて聞く? 教育実習生は、何処の学校出身ですかって?」
私はうーんとうなる。
「それしか方法ないよ。でも、最悪、先生がダメなら本人にさりげなく聞くしかなくない?」
彩花はやる気だ。
「怪しまれない?」
私にしては珍しく慎重になる。
「話をしていたら、ほら、教育実習生が、そろそろ帰るよ。急ごう?」
御手洗に促され、私達は、帰り支度をして教室から出た。
丁度、教室から職員室が見えるのだ。
「あら、まだ残って勉強していたの?」
笑顔で私達の所に真美が来た。
「はい、そうなんです。ちょうど今、帰るところです」
私は二人に横目で目配せする。
(タイミング悪いけど、やむを得ないわ
「先生って呼んでも良いですか?」
彩花が無難な質問をした。
「先生って、まだ教育実習生だから、篠原さんで良いよ」
「篠原さんって、中学はどこだったんですか?」
彩花は、いきなり本題に入った。
「ちょっと、彩花! 何を聞いてるのよ!」