またね…
「なぁんで先輩がいるのぉ?」
私はお酒に酔ったかのように笑いながら先輩に話かけた。
「バカっ!何、自分を殺そうとしてんだよ!」
「あはっ!もう私、死んだのに、なんで先輩と話してるんだろ〜。ウケる〜!」
私は1人でケラケラと笑っていた。
「ウケねぇ!お前は死んでないんだよ!お前はまだ生きてるんだよっ!」
ウソ…
これは現実なの?
嫌だ…
私はもう生きていけない…。
「しっかりしろっ!美希っ!」
「嫌っ!嫌ぁぁぁ!!誰か私を殺してぇぇぇ!!」
私は先輩の手をどかし、悲鳴のような声で叫んだ。
死にたい…
どうせ、この時が終わったら先輩は行ってしまう…
また私は1人なんだ…。
「殺さないっ!誰もお前を殺さないっ!」
「嫌っ…。1人なんてもう嫌っ!もうあんな生活嫌。あんな生活するなら死んだ方がましだ…。早く殺して…。殺してくれないなら自分で死ぬ…。」
私は自分の右手の傷口にあったガーゼを取り、傷口を開くように皮膚を引っ張った。
「やめろっっ!美希っ!もうやめろっっ!!」
先輩は私に抱きついた。
私はただ先輩の胸の中で泣くことしかできなかった。
「ごめんな。ごめん。」
先輩の顔は見えなかったけど、泣いているようだった。