またね…
帰ってから香奈に電話をした。



「美希ぃ!彼氏できたぁぁ!」


私は自分のことかのように喜んだ。


でも思い込みをしていた。

ずっと好きだった私の知ってる人なのかと思っていた。


「良かったじゃん!おめでとう!」


「ありがとう!バイト先の先輩なんだけどね。すごいかっこいいの!」



バイト先?

そっか…

もう私達は何もかもわかる年じゃなくなっちゃったんだね。



大学を卒業してまだ間もないけど、仕方ないか…


そう思いながらも香奈との距離が一気に遠く感じた。

「そうなんだ!でもウチの先輩には敵わないなっ」


「いやっ!絶対草苅先輩っ!」


「草苅先輩って言うの?」


「うんっ!もうベタぼれ!」

香奈がここまで惚れたのなんて何年ぶりだろう…


「そっか!良かったね!とにかく、おめでとう!また今度、遊ぼうよ!」


「そうだね!いつにしよっか…」



私達は2時間くらい話をしていた。




香奈との2時間はこんなにも短いんだ…



改めて香奈の大切さを知った。








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