またね…
だから、私は先輩がどうかなんて香奈のことには関係ないんだ。



「先輩…どうしよう…」



私にとっても、先輩にとっても香奈はいなくちゃいけない存在。



だから、私達はすごく心配をした。



「やめてぇぇ!」



診察室では香奈の泣き声と叫び声が聞こえた。



ちょうどそのとき、香奈のお母さんと光輝が来た。



香奈のお母さんは目を真っ赤にして来た。



「美希ちゃんっ!香奈は?」


「わからない…。今、香奈は精神的な問題で…」



私が言おうとすると、先輩が私の口を止めた。



「美希が言うのは大変だろ?だから、俺が言う。美希はその間、香奈ちゃんのところに行ってやって?」



「うん…」



先輩の優しさがすごく伝わった。




ありがとう。



先輩…




私は先輩と香奈のお母さん達を残して、香奈のところへと行った。




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