またね…
「な、何を?」


明らかにお母さんは動揺していた。


「いつから…暴力振るわれてたの?」


「何を言ってるの。頭打って何か変な夢でも見たんじゃない?」



お母さんは必死に隠していた。



笑ってる顔も泣いていた。


「もう少し、寝ていた方がいいわよ。」



そう言ってお母さんは私の部屋を出て行こうとした。


「お母さんっ!何かあるならちゃんと言ってくれないとわからないよっ!私がお母さんを守らなきゃいけないのに、そんなんじゃ守れないっ!」



「何もないわよ。」



お母さんは振り向いて一言だけ言って出て行った。



一瞬だったけど、ちゃんとわかった。



お母さんの目に涙が溜まっていたことを…





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