またね…
「美希ぃ、帰ろぉ。」

甘えてくる先輩、大好き。
私達は手を繋いで先輩の家に向かった。

先輩の温かい手も好き。

たまに信号とかで止まるとおでこにキスをしてくれる先輩も好き。

先輩なら全部好き。

大好き。



久しぶりの先輩の家。

小さい声で
「おじゃましま〜す。」

って言うとなぜか先輩は笑っていた。

「ここはもう美希ん家♪」
って。

そう言って先輩は私に合鍵を渡してくれた。


私が1ヶ月だけの同居を親に頼むときも先輩は一緒にいてくれた。


私が「1ヶ月だけ、一緒に暮らしたいんだけど、いい?」
って聞くと、
私のことをあまり考えない義理の父親は
「どうでもいい」って。

正直、寂しかった。

でも本当のお母さんはちゃんと考えてくれたね。

「あなたは美希のこと、ちゃんと見れるの?」
って。

先輩は即座に
「はいっ!!絶対、美希さんの嫌がることはしませんっ!!」
って言ってくれて嬉しかったよ。





こうして、私達のなんちゃって新婚生活がスタートした。


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