またね…
「先輩ってそんなにタラしでしたか!?呆れましたね。もう、帰ります。美希、帰るよ!」


香奈はすごく怒っていたけど、悲しい顔もしていた。

「え!?待ってよ!」


先輩は何かを言いたげな顔で私達を追いかけた。



「なんで俺がタラしなの?俺はただ千春と仲良くしてただけだけど。」


千春!?



名前で呼んでたの!?



「千春!?先輩、あの子のこと名前で呼んでたんですか?先輩、変わっちゃったんですね…。私はショックですよ。美希の気持ちも知らないでよく人前でイチャイチャできますね。」


香奈は言わなくてもいい事まで言っていた。

でも、もういいや。


「いいよ。帰ろう…」


私は香奈を引っ張って帰ろうとした。


「いいわけないじゃん!」


「つぅか、早川の気持ちって何だよ?」


そんなこと、聞かないで。

「ちょっと、大輝君!なんで千春を置いてくの?」

「あ〜ごめん。」



なんで、ごめんって謝るの?


「もう、いい。一生イチャついてろっ!!」


香奈は走って出て行ってしまった。

香奈の悔しさはよくわかるよ。

でも、何を思っても何を言っても無駄なんだ。




記憶が戻らない限り…



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