【完】私は貴方を愛せない


それから深田君とは毎日部活で顔を合わせて、昼休みの時間は一緒にお弁当を食べて、部活が休みの日はデートして・・・。


そんな毎日を過ごしていた。



夏があっという間に過ぎ、冬になる。


今年の甲子園は深田君の活躍で準決勝出場まで行った。


だけど優勝を逃してしまい、3年生の先輩たちは涙を飲んだ。



打ち上げでは3年生はもちろん2年生、1年生皆泣いた。

マネージャーの私も。
あかね先輩だって。


これで3年生は引退だけど、
引退していった先輩たちの為にも次こそ甲子園で優勝すると約束した。






冬の間はグランドが使えない日が多いから校舎の中で体を鍛える。


今回の成績のおかげで野球部専用のトレーニング部屋も作られた。






今日の部活も元気のいい野球部員の挨拶で終わった。




「深田君お疲れ」


私は部活終わりの深田君にタオルを渡す。

こんな寒い中なのに汗びっしょりだ。



「おう前田。いつもありがとな」


私たちがのほほんと笑顔でいると



「あんたたちまだ名字呼びなの!?半年、もう半年くらいじゃん!!!」


あかね先輩が活を入れてきた。
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