【完】私は貴方を愛せない


"明日"


そう、私には明日がある。

斗真君にも。



その明日を共有できる人がいるってなんて素敵な事なんだろうか。


もう何年もいなかった。

復讐する人は確かに共有していたけれど、斗真君はそういう人じゃない。



今の私と斗真君の関係はいったい何なんだろう。


考えても仕方ない。


彼は私の癒し薬。



そう思っておいた方がいいだろう。


私は大丈夫。

彼を利用する。


できる。



「斗真君なんて好きじゃない」


「斗真君なんて愛してない」


「斗真君なんて好きになれない」


「斗真君なんて愛せない」



自分で口に出してみた。




現実が目の前に突きつけられているようで少し胸がいたかったけれど、なんとか自分を取り戻す事が出来たような気がする。



明日からまた頑張ろう。


"復讐"のために。
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