契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「何か予定がない限りずっとだが?給仕を帰したから緊張せずに食べられるぞ」
もうっ!どんな金銭感覚なのっ。
琉聖さんは私を席に着かせると、紅茶を淹れ始めた。
「私が」
手伝おうと立ち上がる。
「ゆずは座っていなさい」
琉聖さんの私を呼ぶ「ゆず」はまだ続いていた。なんだかそれが嬉しい。だけど、このままの関係ではいけない。昨晩、眠りに落ちる前に思った。
「琉聖さん……」
「ん?」
「ありがとう……」
「どうした?ゆず」
私の言葉に食事の手を止めて怪訝そうに見つめる。
今……言わないと……契約を解消してって……。
「ゆず?何か言いたいことがあるのか?」
そう聞いてくれたけれど、どうしても口に出せない。
私は首を横に振ると淹れてもらったミルクティーの入ったカップを口に運んだ。
「……食べたら病院だぞ?」
「……はい」
頷いた時、鼻に伝わるものを感じた。とっさに側にあったナプキンを鼻に当てた。
「ゆず!?」
対面に座っていた琉聖さんが急いで私の元へ来る。
「大丈夫 鼻血……」
「大丈夫なわけないだろう」
琉聖さんはタオルを取って戻って来ると私の鼻にあてた。そしてサイドボードに置いてある車のカギとお財布をズボンのポケットにしまうと、私は抱き上げられた。
「琉聖さんっ!大丈夫だから」
「黙っているんだ」
病院までの約二十分間、私の鼻血は止まらなかった。
もうっ!どんな金銭感覚なのっ。
琉聖さんは私を席に着かせると、紅茶を淹れ始めた。
「私が」
手伝おうと立ち上がる。
「ゆずは座っていなさい」
琉聖さんの私を呼ぶ「ゆず」はまだ続いていた。なんだかそれが嬉しい。だけど、このままの関係ではいけない。昨晩、眠りに落ちる前に思った。
「琉聖さん……」
「ん?」
「ありがとう……」
「どうした?ゆず」
私の言葉に食事の手を止めて怪訝そうに見つめる。
今……言わないと……契約を解消してって……。
「ゆず?何か言いたいことがあるのか?」
そう聞いてくれたけれど、どうしても口に出せない。
私は首を横に振ると淹れてもらったミルクティーの入ったカップを口に運んだ。
「……食べたら病院だぞ?」
「……はい」
頷いた時、鼻に伝わるものを感じた。とっさに側にあったナプキンを鼻に当てた。
「ゆず!?」
対面に座っていた琉聖さんが急いで私の元へ来る。
「大丈夫 鼻血……」
「大丈夫なわけないだろう」
琉聖さんはタオルを取って戻って来ると私の鼻にあてた。そしてサイドボードに置いてある車のカギとお財布をズボンのポケットにしまうと、私は抱き上げられた。
「琉聖さんっ!大丈夫だから」
「黙っているんだ」
病院までの約二十分間、私の鼻血は止まらなかった。