契約妻ですが、とろとろに愛されてます
「あら?」


私の左手の薬指に光っている指輪にお姉ちゃんの視線が動く。


「え?」


お姉ちゃんの目が指輪に釘づけになっている。


「あ……」


「新しい指輪?」


「え……っと……もう一つ買ってくれたの」


最初の指輪の経緯を話したくない。


「すごいわね……ますます羨ましくなっちゃうわ」


自分でも琉聖さんに愛されて幸せ者だと思う。お姉ちゃんにも素敵な恋人が出来るといいな……。


今日のお姉ちゃんは慎が遅く帰って来るからと言って、私が夕食を食べ終わるまでいてくれた。


お姉ちゃんが帰ってから少しして琉聖さんが来てくれた。


「玲子から聞いたよ あと一週間で退院できるって?」


「うん すごく嬉しくて」


琉聖さんはベッドの端に腰をかける。


「俺も嬉しいよ ゆず、退院したら一緒に住まないか?」


「一緒に……?」
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