契約妻ですが、とろとろに愛されてます
琉聖Side


隣に眠る愛しい柚葉を腕枕しながら、ダウンライトが点けられた薄暗い中で寝顔を眺めていた。どのくらい眺めていただろうか、俺のキスでぷっくり腫れた唇に軽くキスを落とすと、柚葉が目を開けた。


「悪い、起こした」


「ううん、喉が渇いて……」


「俺が持ってくるよ」


俺は起き上がろうとすると柚葉を止めようとした。


「大丈夫 キッチンで飲んでくるから」


そう言った柚葉は恥ずかしそうにシーツを身体に巻いて立ち上がった。歩き出した次の瞬間、身体がぐらっと揺れた。


「ゆず!」


しゃがみ込んだ柚葉は下を向いている。


「立ちくらみしちゃった……」


まだ眩暈は治まらず柚葉は素直に抱き上げられた。静かにベッドに横たえる。


「明日、玲子に見てもらおう」


「え……まだ三日経っていない……軽い眩暈だから……」


目を開けた柚葉が困った顔になる。


「ちょっとした変化でも来てくれと言っていただろう?」


柚葉の言葉を待たずに俺は部屋を出た。キッチンに行きミネラルウォーターのペットボトルを手にして戻った。ベッドの端に腰をかけ、柚葉の身体を起こしペットボトルの蓋を開けて渡す。


「ありがとう」


三分の一ほど飲むと、頭を枕につけた。


「もう眩暈はなくなったから」


「良かった 目を閉じて、眠るんだ」


俺は柚葉の隣に再び横たえると、華奢な身体を抱き寄せた。


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