契約妻ですが、とろとろに愛されてます
琉聖Side


パソコンの横に置いた携帯電話が鳴った。その音でもう一度柚葉に電話をしようとしていたのを思い出す。


柚葉か?と着信を見ると玲子の名前。嫌な予感がよぎる。


「玲子、なんだ?」


『柚葉さんが病院に来たの 指を少し切ったのだけど血が止まらなくて来たのよ。切ってから二時間経っているって本人は言っているけど』


「!」


俺はイスから立ち上がり、耳に受話器をあてながら上着を掴む。


「すぐに行く」


電話を切り秘書室に向かう。


「桜木、柚葉が病院にいる アンドリュース社のアレンから電話が来たら折り返しすると伝えてくれ」


「はい 柚葉様は大丈夫なのですか?」


「指を切ったらしい」


俺は会話もそこそこに秘書室を出て、エレベーターに向かった。


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