契約妻ですが、とろとろに愛されてます
少しして修二さんが仕事場に戻り、琉聖さんは執務机に向かい、ソファには私だけになった。
てきぱきと仕事をこなす琉聖さんを見ているだけで楽しかった。こんなにスピーディーで的確に仕事をする人は私の周りではいなかった。
やっぱりエリートなんだなと思う。そんな琉聖さんが自分を愛してくれているなんて不思議。
昼食を一緒にと言われていた私は待つ間やることもなくて、テーブルに置いてあったパンフレットを手に取る。
会社概要だ……。
パラパラとページをめくり、真宮コーポレーションの会社概要の小冊子を読んでいた。表紙の裏には堂々とした風格の義父の写真が載っている。琉聖さんの写真を探したけれど、どこを見ても載っていなかった。
社員総数なんて気が遠くなるくらい多い。真宮の子会社で私が勤めていた会社の名前が載っているのを見て嬉しくなる。
「あっ……」
指先にピリッとした痛みを感じて思わず声を漏らす。ページをめくった時に、ほんの少しだけど指先を切ってしまった。
「どうした!?」
私の声に琉聖さんがパッと見る。
切った指を口に運んでいるのを目にした琉聖さんは急いで近づいてきた。
「切ったのか?」
琉聖さんの瞳が心配そうに揺らいで見える。
「少しだけ、ほんの少しだけだから」
「見せて見ろ」
琉聖さんに手を掴まれて口から指を外される。
てきぱきと仕事をこなす琉聖さんを見ているだけで楽しかった。こんなにスピーディーで的確に仕事をする人は私の周りではいなかった。
やっぱりエリートなんだなと思う。そんな琉聖さんが自分を愛してくれているなんて不思議。
昼食を一緒にと言われていた私は待つ間やることもなくて、テーブルに置いてあったパンフレットを手に取る。
会社概要だ……。
パラパラとページをめくり、真宮コーポレーションの会社概要の小冊子を読んでいた。表紙の裏には堂々とした風格の義父の写真が載っている。琉聖さんの写真を探したけれど、どこを見ても載っていなかった。
社員総数なんて気が遠くなるくらい多い。真宮の子会社で私が勤めていた会社の名前が載っているのを見て嬉しくなる。
「あっ……」
指先にピリッとした痛みを感じて思わず声を漏らす。ページをめくった時に、ほんの少しだけど指先を切ってしまった。
「どうした!?」
私の声に琉聖さんがパッと見る。
切った指を口に運んでいるのを目にした琉聖さんは急いで近づいてきた。
「切ったのか?」
琉聖さんの瞳が心配そうに揺らいで見える。
「少しだけ、ほんの少しだけだから」
「見せて見ろ」
琉聖さんに手を掴まれて口から指を外される。